バー型サラウンドスピーカー「Sound BlasterX Katana」がゲーム用に期待した通りの出来栄えだった
2017年1発目のPC周辺機器として、クリエイティブの新型スピーカー「Sound BlasterX Katana」を購入しました。実際に使ってみて「ここはこうだった」というポイントを紹介していきます。
Sound BlasterX Katanaの購入に踏み切った理由
このスピーカーはいわゆる「フロントサラウンドシステム」に分類されるもので、家電メーカー各社から同様の製品が販売されています。価格は3万円台と安くはありませんが、これを購入したのには強い理由があります。それは「PCゲームをサラウンドでプレイするために都合の良い特徴が揃っている」ということです。
USBオーディオと同時にバーチャルサラウンドに対応する唯一のサウンドバーである
KatanaはUSBオーディオデバイスとして動作し、7.1chのバーチャルサラウンド再生が可能です。ゲーミングヘッドセットでは当たり前の機能ですが、サウンドバーでは非常に貴重です。なぜUSB接続が重要なのかを説明すると長くなりますが、理由は以下のブログ記事で全て語られています。
つまり「光デジタルにする→Dolby Digital Liveに対応したサウンドカードかマザーボードを用意しなければならない」「HDMIにする→PCとモニターの間にAVアンプを挟まなければならない」という問題を一挙に解決できるということです。
横幅が長すぎない
PCゲームは机の上にモニターを置いて間近でプレイする場合が多く、大きくても32インチ程度のモニターしか使用しないと思います。Katanaは27インチモニター程度の横幅なので、机の上で使用しても無理がないサイズです。
PC⇔ゲーム機で使いまわすのが楽
USB接続だけでなく光デジタル入力もあるので、PCの近くにPS4を置いているなら使い回しができます。PCはUSB接続のままでいいので、光ケーブルを差し替える必要がありません。リモコンで入力を切替えできるので楽です。また、後述するAcoustic EngineをPC以外にも適用することができます。
スピーカーのサイズ
Sound BlasterX Katanaはバー型スピーカーとサブウーファーの2台で構成されています。バーのサイズは長さ60cm、高さ6cmで、27インチのモニターと同じくらいの横幅です(写真のモニターは23インチ)。
スピーカーの下部にはインシュレーターが付いていて、8~11mmほどの隙間があります。
サブウーファーは幅13cm、奥行き30cm、高さ33cmで、デスクトップPC並のサイズがあります。写真では比較用にPS4と並べています。
付属品
付属品はACアダプター、マイクロUSBケーブル(65cmと2m)、リモコンの他、インシュレーターと交換することでスピーカーを壁掛けできる金具も入っていました。
ドライバインストール用のCD-ROMなどは入っていないので、クリエイティブのサイトからダウンロードする必要があります。
Windowsへのインストール
汎用USBスピーカーとしても使用できる
Sound BlasterX KatanaとPCをUSBケーブルで接続すると、特に何もしなくても汎用のUSBオーディオドライバがインストールされます。この状態でも通常の2chスピーカーとして使用可能です。
専用ドライバでバーチャル7.1chが有効になる
クリエイティブのサイトからダウンロードできる「Sound Blaster Connect」とドライバをインストールするとバーチャルサラウンドが利用可能になり、スピーカーのプロパティで7.1chの項目が設定できるようになります。
foobar2000で確認したらASIOドライバもインストールされていました。
Sound Blaster Connect
Sound Blaster Connectではイコライザー、BlasterX Acoustic Engine、LEDの発光を制御することができます。
Acoustic Engineの機能
- Immersion - バーチャルサラウンドで音を7.1chに広げる(パノラマ化)。Dolby Pro Logic IIx相当の機能
- Crystalizer - ダイナミックレンジを最適化する。詳細はよくわかりませんが、コンプレッションをかける機能だと思われます
- Smart Volume - 音量ノーマライザー。Windows標準のラウドネスイコライゼーションに似た機能
- Dialog Plus - 人が話すセリフや歌を聞こえやすくする
プリセットではニュートラル(初期状態)、シネマ、コンサート、ゲーム、夜間、Counter-Strike: Global Offensive、Battlefield 1、Call of Duty: Infinite Warfare、DOTA 2、Overwatchが入っています。
ゲーム機でもAcoustic Engineが使用可能
Acoustic Engineの設定はスピーカーに4つまで記憶させることが可能で、PCが無くてもリモコンで呼び出すことができます。例えば「Battlefield 1」用の設定を作っておいて、KatanaとPS4を光デジタルで接続してから設定を呼び出す、という使い方もできます。
Dolby Digital 5.1chに対応
光デジタル接続でDolby Digitalの入力に対応しているので、PS4などのサラウンドスピーカーとしても使えます(新型のスリムだと光出力が無いので使えません)。
PS4の場合は音声出力設定を光デジタル出力にし、対応フォーマットのDolby Digital 5.1chにチェックを入れ、音声フォーマット(優先)をビットストリーム(Dolby)にすればOKです。
Battlefield 1をプレイしてみると、ドアを開ける音や足音などの周辺の音がはっきり聞こえるのがわかります。さすがに、後方で鳴るはずの音でも前斜めから聞こえる感じになります。(※単純に5.1chを2.1chにダウンミックスしているだけなのかもしれません。Dolby Digitalでもバーチャルサラウンドが有効なのかは不明です)
PC(USB接続)とPS4(光接続)を両方接続した状態であれば、出力が光端子の状態でもSound Blaster Connectからプリセットの変更などが可能です。例えばPS4でゲームをプレイして音の様子を確認しながら、別画面のPCでイコライザーやAcoustic Engineの設定をリアルタイムに調整することが可能になっています。
音質
これまでJBL Pebblesを使っていましたが、映画でも音楽でも特に違和感なく聴けます。サブウーファーのおかげで音の迫力が大幅に増したのが大きいです。Katanaはゲーミングスピーカーと言ってもSound BlasterXの上位機種なので、普通のスピーカーより綺麗な音で再生できます。
サブウーファーがうるさいと感じたらリモコンで音量を下げられるし、プリセットの「夜間」にすれば一発で静かに出来ます。
オマケ
Katanaを購入するとマウスパッドが無料でもらえます。自分には必要なかったですが・・・