HDR対応モニター Acer ET322QKwmiipxとBenQ EW277HDRを購入。PS4 Proと接続した結果
HDR対応モニターを2台購入しました。AcerのET322QKwmiipxとBenQのEW277HDRです。PS4 Proと接続してHDRを試してみました。
先に結果を言うと、ET322QKwmiipx(というか4Kモニター全般)のHDRには落とし穴があります。一方、EW277HDRの映像は鮮やかでHDR表示も問題ありません。なぜこのような違いがあるのかは後述します。
BenQ EW3270U発表
2018年3月29日追記:BenQから4K/HDR対応の31.5インチモニターEW3270Uが出ました。DisplayPort 1.4、USB Type C、DCI-P3カバー率95%、B.I.+など、ET322QKwmiipxの完全上位互換と言えるスペックです。値段もET322QKwmiipxより1万円高い程度のようなので、今から買うならこちらですね。
4K/60HzのHDRではパネルの性能を活かしきれない
ET322QKwmiipxとPS4 Proを接続し、HDRを有効にしたのが以下の画面になります。 カラーフォーマットが「YUV422(HDR)」となっています。また、「HDMI 2.0の転送速度の上限により、4K HDRコンテンツを60Hzで表示する時のカラーフォーマットは、RGBの代わりにYUV422またはYUV420が使用されます。」というメッセージが表示されています。
これはET322QKwmiipxに限らず、4K/60Hzモニターでは必ず発生します。RGB(HDR)にするとHDMI 2.0の帯域である18Gbpsを超えてしまうため、HDRと引き換えに色情報の一部を減らしているわけです。
ET322QKwmiipxで気になった点
- DisplayPortでHDR出力はできません(バージョン1.2なので)
- カバーする色域がEW277HDRに劣る
不満ばかり書いてしまいましたが、ET322QKwmiipxはHDR関係が少し残念というだけで、通常のモニターとして考えればsRGBカバー率100%、10bit対応と性能は問題ありません。
また、試していませんがUltra HD Blu-rayのように4K/24Hzであれば色情報を減らさずにHDR出力できるはずです。
ゲームでHDRを活かすならEW277HDR
EW277HDRはフルHDで帯域に余裕があるため、4KモニターのようにカラーフォーマットがYUV422に制限されることはありません。RGB(HDR)が有効になっていることが確認できます。 パネルの表示色は8bitであるものの、色域が DCI-P3カバー率93%だけあって鮮やかです。HDRを有効にすると明かりが本物に近くなり、まぶしく感じるくらいです。
アサシンクリード オリジンズのスクリーンショットです。この画像自体はHDRではありませんが、実際のゲーム画面では日光が本物のように見えます。