HD598の標準ケーブルをXLRバランスケーブルに改造する
HD598のオーディオケーブルにXLRタイプコネクター(キャノンコネクター)を接続してバランス化する方法を紹介します。ケーブルが共通なのでHD518 / HD558にも適用できると思います。
改造に使ったもの
以下で紹介するものは全てAmazon.co.jpで注文できます。はんだこてなどの道具込みで4300円程度でした。
はんだこてセット
単純にベストセラー1位だったので購入。オーディオケーブルとXLRコネクターの接続に使います。(これを購入後に知ったのですが、はんだの代わりに接着剤で接続する方法もあります)
- 出版社/メーカー: 太洋電機産業
- メディア: Tools & Hardware
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ワイヤーストリッパー
これもベストセラー1位だったので。ケーブルの被膜を切り取る道具です。このNo.3500E-1は直径0.5~2.0mm用で、HD598のケーブルでも使えました。
黄色のNo.3500E-2もありますが、対応する径が異なるので注意。
- 出版社/メーカー: ベッセル
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XLRコネクター(メス3ピン)
自分が使っているUSB DAC UD-301のXLRコネクターがオス3ピンなので、メス型のNEUTRIK NC3FXX-Bを2個購入。
NC3FXX-Bは接続部が金メッキですが、銀メッキのNC3FXXもあります。
- 出版社/メーカー: ノイトリック
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バランスケーブル化の手順
具体的な改造方法を説明していきます。HD598はケーブルが着脱可能なので、本体から外しておきます。(接続部を左回りにねじるように動かしてから引き抜く)
ステレオプラグを切り離す
オーディオケーブルを途中でカットし、プラグを切り離します。自分は端から50cmくらいの位置でカットしました。
ケーブルの外側の被膜を切り取る
カットした部分の端から10cmの被膜をワイヤーストリッパーで切り取ります(穴は2.0mmを使用)。うまく切れない場合はカッターナイフも併用してください。
中にはL側(白、黒)とR側(赤、青)の線が入っています。黄色っぽい繊維は不要なので切り取っておきます。
4本の線の被膜を切り取る
上記の線の端から4mmをワイヤーストリッパーで切り取り(穴は0.5mmを使用)、ヨリ線をねじってまとめます。これらの中にも繊維が織り込まれているので、できるだけ切り取っておきます。
白と黒(Lの場合)の線をブッシングに通す
ブッシング(接続具)にL / Rそれぞれの線を通しておきます。はんだ付けした後だと通せなくなるので注意。
インサートに銅線をはんだ付けする
インサート(内部金具)と銅線をはんだ付けして接続します。HotとColdが対応するようによく確認しましょう。なお、XLRコネクターの1番は使用しません。
HD598用ケーブルの仕様
種類 | L | R |
---|---|---|
Hot | 白 | 赤 |
Cold | 黒 | 青 |
XLRコネクターの仕様
番号 | 種類 |
---|---|
1 | GND |
2 | Hot |
3 | Cold |
インサートは1、2、3と番号が表示してあります。
はんだこてセットに入っているヒートクリップでインサートと線を固定すれば作業しやすいです。
LとRをはんだ付けした状態
補足:はんだの代わりに接着剤を使う
はんだを使わずにAgICの導電性接着剤で接続ができます。はんだと比べて強度が弱そうなので、導電性接着剤の上から瞬間接着剤を上塗りして補強する必要があります。(はんだこてを購入した後で知ったので、実際に試したわけではないですが)
- 出版社/メーカー: ENSON
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コネクターを組み上げる
NC3FXX-BのページにあるAssembly Instructionを参考にしてコネクターを完成させます。
XLRバランス接続に使ったDAC (TEAC UD-301)
ヘッドホンアンプになるし、光デジタル入力にも対応している(主にPS3/PS4用)ということで購入したUSB DAC。LとRで回路が独立しているので、フルバランスのステレオ再生ができます。
TEAC UD-301-B Reference 301 D/Aコンバーター デュアルモノラル構成 ハイレゾ音源対応 ブラック
- 出版社/メーカー: ティアック
- 発売日: 2014/03/15
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